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【バラの名所を訪ねて】『靭(うつぼ)公園』の見どころをご紹介(大阪府)

靱公園は大阪市内のビジネス街に隣接する都会のオアシス

靱公園は、大阪市の中心部に位置し、ビジネス街に隣接する「都会のオアシス」として多くの人に親しまれている公園です。

広大な敷地には東園と西園があり、東園には美しいバラ園が、西園には国際大会も開かれるテニスコートがあります。今回は、そんな靱公園の魅力をご紹介します。

東園のエントランスから始まるケヤキの美しい並木道

公園の東園に足を踏み入れると、空高くそびえるケヤキの並木道が広がり、瞬時に都会の喧騒を忘れさせてくれます。

靱公園

靱公園のケヤキ並木 – Utsubo Park

この場所は、多くの人々にとって憩いのスポットとして親しまれています。また、訪れる時間や季節によってさまざまな表情を見せてくれるのも魅力の一つです。

靭公園のバラ園は世界バラ会議で『優秀庭園賞』の受賞歴がある美しい庭園

靱公園のバラ園は2006年の「世界バラ会議大阪大会」で『優秀庭園賞』を受賞しており、その美しさは世界的にも評価されています。

世界バラ会議

世界バラ会議

*1『世界バラ会議』とは、イギリスのロンドンに本拠地を持つ、『世界バラ会連合(The World Federation of Rose Societies)』が3年に1度開催する国際会議。

『ナチュラル&カラフル』をテーマにデザインされた庭園

靱公園は「ナチュラル&カラフル」をテーマにデザインされた庭園です。約9,000平方メートルの広大な敷地には、170品種・3,400株ものバラが植えられています。

日本と東洋に由来する原種から、モダンローズまで多彩なバラが楽しめます。

ナチュラル&カラフルな靱公園(Utsubo Park)

ナチュラル&カラフルな靱公園(Utsubo Park)

靱公園のバラ

靱公園のバラ

靱公園のバラ

靱公園のバラ

起伏ある地形を活かしたデザイン「大阪のマチ構造」

靱公園のバラ園は、自然な起伏を活かし、大阪の地形と街並みを反映した「大阪マチ構造」を表現しているのが特徴です。

園内は「山」「里山」「田園」「街」「海」の5つのエリアに分かれており、山から海へと下るにつれて、野生バラからオールドローズ、モダンローズへとバラの発展の過程が楽しめるようデザインされています。

靱公園(Utsubo Park)

起伏ある地形を活かしたデザインの靱公園(Utsubo Park)

ただ、園内にはエリアごとに目立つ看板が設置されているわけではありません。そこで今回は、公園を山側から海側へと下りながら、「この辺りは〇〇エリアの景観を表現しているのかもしれない」と想像を膨らませ、それぞれの景色について私なりに感じ取ったものをご紹介していきます。

山エリア

園内で最も起伏が高い「山エリア」では、バラの原種とされるさまざまな野生バラを鑑賞できます。

奥が山エリア、手前は里山エリア 靱公園(Utsubo Park)

奥が山エリア、手前は里山エリア 靱公園(Utsubo Park)

この花はショウノスケバラ。普段見慣れたバラとは異なり、野生的な雰囲気が特徴です。

野生バラ - ショウノスケバラ

野生バラ – ショウノスケバラ

コウシンバラも見どころのひとつ。現代のバラの品種改良にも用いられることで知られ、独自の美しさを放っています。

野生バラ - コウシンバラ

野生バラ – コウシンバラ

これら以外にも、多様な野生バラが咲き誇り、自然の豊かさを感じさせてくれます。

里山エリア

山から少し下ると、「里山エリア」にあたると思われる景色が広がります。ここでは、野生バラが自然交配して生まれたとされるオールドローズなどが見られ、柔らかな雰囲気が楽しめます。

ブラッシュノワゼット(Blush Noisette)

ブラッシュノワゼット(Blush Noisette)

この写真は、田園エリア側から山側を見た風景です。奥で木が生い茂っているところが「山エリア」、その手前の滝あたりが「里山エリア」なのではないかと思っています。

靱公園

靱公園

田園エリア

里山からさらに下って開けた平地に「田園」と思われる景色になり、のどかな風景が広がります。

靱公園

靱公園

こちらはフロリバンダ系の「ジュリア」。ベージュ色が可愛らしく、私のお気に入りの一つです。特に秋になると色味が強く出て、まるでカフェラテのような深みのある色合いが楽しめるのも魅力です。

田園エリアに咲くジュリア 靱公園(Utsubo Park)

ジュリア 靱公園(Utsubo Park)

靱公園(Utsubo Park)

靱公園(Utsubo Park)

滝や川の流れも園内に組み込まれており、「水の都」大阪の風情を味わうことができるのもこの公園ならではの特徴です。

街エリア

平地からさらに海側へと散策を進めると、「世界バラ会議」が東洋で初めて開催されたことを記念する碑が見えてきます。きっとこの辺りが「街エリア」なのではないかと思っています。都会的な雰囲気の中に記念碑が佇み、ここでもバラ園の歴史とともに美しい景観が楽しめます。

世界バラ会議大阪大会の記念碑

世界バラ会議大阪大会の記念碑

このエリアはバラ以外の植物も植栽されており、可愛らしい庭園が演出されています。

モルタルハウスと小さな庭園 - 靱公園

モルタルハウスと小さな庭園 – 靱公園

ラベンダーやトレニアなどバラ以外の植物も見られます

ラベンダーやトレニアなどバラ以外の植物も見られます

海エリア

細い川から大きな海へ流れていくような水の先には噴水があります。

靱公園(Utsubo Park)

川のせせらぎ 靱公園(Utsubo Park)

街から海の周辺には、多彩な色彩と香り高さで知られるイングリッシュローズが咲き誇ります。

靱公園(Utsubo Park)

海エリアの噴水 靱公園(Utsubo Park)

靱公園の噴水

靱公園の噴水

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今回は、私自身の想像を交えながら、靱公園の「山から海」へと移り変わる景色をご紹介させていただきました。
少しでも散策の参考になれば幸いです。

ガーデンの基本情報

施設名  : 靱公園
公式URL : https://www.osakapark.osgf.or.jp/utsubo/
営業時間: 常時開園
休園日 : なし
駐車場 : あり(有料)
住所  : 大阪市西区靭本町2-1-4

Yuko

Yuko

『お部屋で楽しむイングリッシュガーデン』をコンセプトにフラワーギフトを制作しています。イングリッシュガーデンの自然豊かな世界観を、日常で気軽に楽しんでいただけるようなサイトやお部屋の空間を心がけています。

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