中之島バラ園の立地を生かした設計
中之島バラ園と言って真っ先に思い浮かぶのはこの光景でしょう。
実はよく見ると特別な設計がされているのにお気づきでしょうか?
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香りを集めるサンクンガーデン(沈床花壇)
中之島特有の立地である両サイドが川に囲まれた中洲を活かしたデザインで、花壇は周囲の地盤よりも下げられ、一番低い位置に設計されています。
中心部は意図的に沈められており、両サイドからの川風に乗ってバラの香りが集まるような特別なデザインになっています。
このような花壇のデザインは一般的に『沈床花壇(ちんしょうかだん)』と呼ばれています。英語では『サンクンガーデン(Sunken Garden)』とも呼ばれ、直訳すると『沈んだ庭』という意味になります。
どんな香りが楽しめるの?
バラ園の魅力といえば、美しい花姿はもちろんですが、様々なバラの香りも楽しみの一つですね。バラの世界では、香りも芸術です。
それではバラの香りの種類と代表的な品種をいくつかご紹介します。
ダマスク系の香り
甘く華やかな、香り高いなどと表現される香り
バラの精油の産地で知られるブルガリアのカザンリク地方で古くから栽培されているバラ。
1kgの精油を採取するのに3トンの花びらが要るのだそうです。
ばらぞのばしを超えたエリアの堂島川サイドから香りを運んでくれます。
カザンリクの他にも同じエリアには以下のオールドローズが強香を園内に運んでいます。
ティー系の香り
紅茶の缶の蓋を開けたような香り
灰緑の葉と赤い枝がさらにアプリコット色のバラを引き立てています。
沈床花壇のメインエリアで見られます。(難波橋を背に花壇中央の奥右手)
フルーティな香り
フルーティー系は、アプリコット、ピーチ、アップルなどを思わせるような香り
世界バラ会議(※)で殿堂入りしたバラです。
見た目の「美しさ」と「強い香り」で二重の喜びということからその名がついたそうです。
堂島川沿いから園内に香りが運ばれています。
※世界バラ会議については、下記の関連記事のリンクよりご参照ください。
スパイシーの香り
香辛料のクローブのようなちょっとクセのあるスパイシーな香り
優しいピンクの色合いに一目惚れです。
見た目の柔らかさとは違って香りはスパイス系というところにまた魅力を感じます。
一重のバラによくある香りです。
ミルラの香り
ほんのり甘くスパイシーな香りが特徴のミルラ
ミルラと言えば、エジプトではミイラを作る際の防腐剤として使われていたことでも知られる香りです。
ブルーの香り
ダマスク・モダン系とティー系の両方の香り
ブルー系のバラにはこの香りが多いようです。
この他にもブルー系では、「ブルームーン」が沈床花壇で見られます。
バラの香りはいつでも楽しめるの?
バラは日の出とともに香りを放つと言われており、バラの香りを楽しむには早朝から午前10時ごろまでがおすすめです。
お近くの方はぜひ午前中に訪れてみてください。
世界バラ会議について イギリスのロンドンに本拠地を持つ、『世界バラ会連合(The World Federation of Rose Societies)』が3年に1度開催する会議。 50年以上の歴史を持ち、現在(2023年9月時点)では39カ国が加盟する団体です。世界バラ会連合っ...
ガーデンの基本情報
施設名 : 中之島公園(バラ園)
公式URL: https://www.osakapark.osgf.or.jp/nakanoshima/
営業時間: 常時開園
休園日 : なし
駐車場 : あり(有料)
住所 : 大阪市北区中之島1