先日、5月に咲くウツギ(卯の花)を取り上げました。ウツギの枝は昔から神事や祭事に使われることが多く、神聖なイメージを持つ植物です。
今日は、私の住む大阪市にある住吉大社で行われる神事とウツギの関わりをご紹介します。
卯之葉(うのは)神事とは
大阪市住吉区に位置する住吉大社は、全国に2,300社ある住吉神社の総本社で、1800年の歴史と伝統がある神社です。ウツギが咲く5月の最初の卯の日に「卯之葉神事」という、住吉大社の創建を記念する行事があります。この神事には、ウツギが重要な役割を果たしています。
卯(うさぎ)と神社
住吉大社は、211年の卯年の「卯月」の最初の「卯の日」に創建されたと伝えられており、それ以降、ウサギは神社と深い繋がりを持つとされています。
卯之葉神事は、住吉大社の創建を記念する祭礼であり、旧暦の「卯月」にあたる5月の最初の「卯の日」に行われます。
出典:地域観光資源の多言語解説文データベース [卯之葉神事 ]
卯之葉神事とウツギ
卯之葉神事では、ウツギの枝が祭具として使用されます。神事の際にウツギの枝を使うことで、清浄な空間を作り出し、神聖な儀式を行うとされています。ウツギの枝は邪気を払う力があると信じられており、出雲大社などの神事でも使われています。
ウツギの玉串を神前に供え、住吉大社の創建を祝うとともに、新しい季節の始まりを清らかな心で迎えるための大切な行事なのですね。
5月のみ一般公開される住吉大社の「卯の花苑」
住吉大社の境内には「卯の花苑」というウツギの名所があります。
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卯之葉神事が行われる5月のみ一般に特別公開されます。卯の花苑には、13種、約500株のウツギが見られますので、この時期に訪れる機会がある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
参考:卯之葉神事 住吉大社 2024.6.7