このシーズンはバードウォッチングに最適な時期です。
公園や庭園でキジバトのつがいを見かけることが多く、仲良くしている姿は心を和ませます。
いつも一緒で仲睦まじいキジバトは西洋では『愛』の象徴
キジバトは西洋文化において「夫婦円満」や「恋人」など、愛の象徴とされています。
ハトが平和のシンボルであることは広く知られていますが、キジバトにもこんな意味が込められていることを知ると、より一層特別な存在に感じられます。
クリスマスキャロルの歌詞にも登場する2羽のキジバト
この愛らしいキジバトのつがいを見ると、クリスマスの時期によく聞く有名なキャロル「The Twelve Days of Christmas (クリスマスの12日間)」が思い浮かびます。
クリスマスの12月25日から1月6日までイエスキリストの誕生を祝う12日間(降誕節)で、愛する人から贈られる一連の異なるプレゼントを紹介する伝統的なクリスマスキャロルです。
その歌詞に2羽のキジバトが登場します。
♪ 〜 On the second day of Christmas my true love gave to me two turtledoves(2羽のキジバト) and a partridge in a pear tree.〜♪
子供の頃は英語の音楽をよく聞いていて、特にクリスマスシーズンになるといろいろなクリスマスソングを聞いたり絵本を見るのが楽しみの一つでした。
その一つは「メトロポリタン美術館のクリスマスソングブック」という本です。以前、実家に帰った際に見つけたので、大阪に持ち帰ってきたのですが、何十年ぶりに改めて読んでも優秀な本です。
クリスマスシーズンに欠かせない曲が、メトロポリタン美術館所蔵の歌の内容に相応しい作品とともに、楽譜までついて楽しめるという、至れり尽くせりの本です。(しかもギターコードまで付いてます。)
大人になってからの方が、歌と芸術作品を合わせて楽しめる本ということに気づき持ち帰ってきました。
ちなみにこの「クリスマスの12日間」という曲に添えられているのは、17世紀のイギリスの刺繍を施した織物で、さまざまな鳥がモチーフになっていました。
また、クリスマスソングということで、先日の《ブログ》で触れた「ブルーのマリア」の宗教絵画を合わせて楽しむことができ、改めて西洋文化での「ブルー」を再認識することができました。
今はインターネットで何でも情報が手元に得られる時代になりましたが、このキジバトとクリスマスキャロルをきっかけに子供時代の絵本に出会い、本をめくる楽しさを味わいました。
参考:「メトロポリタン美術館のクリスマスソングブック」 ダン フォックス アルク 1989.11.1