バラの歴史のパッチワーク花壇
中之島バラ園の中心エリアは、バラの歴史を表すパッチワーク花壇をテーマにデザインされています。
パッチワークとは、小ぎれの布を繋ぎ合わせたクラフトによく見るデザインだね。
中之島バラ園のパッチワーク花壇では、大きなエリア内に小さな年代別の正方形の区画が配置されています。各正方形エリアには、その時代に作出された数種類のバラが植えられ、バラ園を美しくパッチワークのように飾っています。
Contents
パッチワーク花壇にはどんなバラがあるの?
バラは大きく分けて、以下の3つに分類されます。
- 原種(野生種) – 昔から自生しているもの
- オールドローズ – 野生バラが自然変異、自然交配して生まれたバラ
- モダンローズ – 人の手によって異種のバラを交配して生まれたバラ(第1号「ラ・フランス」1867年以降のバラ)
このパッチワーク花壇では『モダンローズの歴史』を見ることができます。
モダンローズは、人の手によって生まれているので、その時代背景や流行などが反映されているのも鑑賞ポイントなんだよ。
パッチワーク花壇の散策ガイドを紹介
パッチワーク花壇を散策する際のポイントをいくつかご紹介します。
足元の石板「作出年」ガイドをチェックしよう
バラの作出年が刻印された石板をガイドに散策してみよう
パッチワーク花壇では、足元に年代を表したプロックが来園者をガイドしてくれます。
“before
1900
The roses created by before the 1900’s”
『1900年以前に作出されたバラ』と、表記されています。
このパッチワーク花壇は、1900, 1910, 1920… というように10年ごとに区切られたデザインになっています。
直線上の先にある『ばらぞのばし』を越えると、さらにその奥のエリアにまで続いており、2000年までのモダンローズ100年の歴史を見ることができます。
バラの名札「樹名板」のガイドをチェックしよう
『作出年』とはバラが紹介された年を表しています。
作出年は各バラの近くにある樹名板(お花の名札)に表記されています。
この名札はパッチワーク花壇に限らず、他のバラ園でも樹名板がお花の情報を教えてくれます。
気に入ったお花を見つけたら、ぜひ樹名板をチェックしてみましょう。
樹名板には、
・バラの品種名
・作出国
・作出者
・作出年
・系統
が表記されています。
モダンローズの代表作「ラ・フランス」をチェックしよう
先に述べましたが、モダンローズの変遷をたどるパッチワーク花壇は、1867年に作出された『ラ・フランス』を含む『1900年以前』という枠からスタートしています
『ラ・フランス』はハイブリッド・ティー(HT)の第1号として1867年に登場し、モダンローズの時代の先駆けとして知られています。
これはモダンローズの歴史において不可欠な代表的品種です。
『ハイブリッド・ティー(HT)』とはバラの系統を表しているよ。「剣弁高芯咲き」とよく表現されるんだけど、簡単に言うとバラらしいバラのことを言うんだよ。
切り花によく見る形だね。
ラ・フランス以降もさまざまなハイブリッドティーの品種が生み出されて今でもいろいろな種類のバラが発展してきているのです。
1つの花を大きく育てるため、他の蕾に栄養分がいかないよう周りの蕾を摘み取って、「一枝に一輪」を楽しむのが本来のハイブリッドティーの楽しみ方のようです。
それではまた、次回の更新をお楽しみに。
一季咲きだったヨーロッパのオールドローズに四季咲きのコウシンバラを交配してハイブリッド・ティー(HT)が生まれました。以降、多くのモダンローズが作られてきました。そして今もなお新しい品種が生まれ続けています。「モダンローズ」の魅力は、歴史的背景も想像しながら鑑賞できることだと...
ガーデンの基本情報
施設名 : 中之島公園(バラ園)
公式URL: https://www.osakapark.osgf.or.jp/nakanoshima/
営業時間: 常時開園
休園日 : なし
駐車場 : あり(有料)
住所 : 大阪市北区中之島1